あらすじ
時は現代。網谷舟一は浜益出身の新聞記者で、この度浜益方面の担当になり十数年ぶりにこの地へ戻ってきた。
浜益はトドによる深刻な漁業被害をうけていた。舟一は被害に苦しむ漁師達の状況を知ってもらおうと記事を書き、住民達には浜益のヒーローとしてもてはやされる。
ところが翌日の新聞を見ると、内容が差し替えられていた。絶滅危惧種のトドを無差別に殺す漁師達として・・・。
動物を殺すなんて、と子供達は大人を非難し、村には動物愛護団体が押しかけ、悪者となった漁師達は舟一を責める。
多くの非難を受ける中、舟一の父・海彦はトド打ちに行くため舟を出した・・・・。
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トドを殺したくて殺している人なんてここにはいない
みんな自分の生活を守るために、命をかけて闘っているんだ
トドだって、漁師だって、生きていく場所はここしかないんだから
こうして闘って捕った魚がスーパーに並び、あなた方の家の冷蔵庫に入るんです
魚が、この海で繰り広げられている闘いの末に食卓に並んでいることを、
どうか忘れないでください
おれたちも あいつらも
この海で生きていくしかないんだ
これは闘いなんだ
生きるか、死ぬかをかけた
おれたちと あいつらとの
闘いなんだ
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